健疾発第1029004号
平成16年10月29日

都道府県
各 政 令 市  衛生主管部(局)長 殿
特 別 区

厚生労働省健康局
疾病対策課長

「エイズ治療拠点病院におけるHIV抗体検査の実施について」の改廃について
(HIV抗体検査に係る迅速な検査方法の導入推進)

 標記については、平成14年3月27日健疾発第0327002号厚生省健康局疾病対策課長通知「エイズ治療拠点病院におけるHIV抗体検査の実施について」により実施されてきたところである。
 今般、平成16年10月21日に開催された第99回エイズ動向委員会において、新規HIV感染者数及び新規エイズ患者数の報告がなされ、いずれも、四半期の報告としては過去最高の209件及び126件となり、特に、新規エイズ患者数の増加が顕著であることに鑑み、利用者の利便性(時間帯等)に配慮した検査・相談事業を推進すること、積極的に迅速検査を導入していくこと等により、HIV感染の早期発見による早期治療と感染拡大の抑制に努めることが必要であるとの認識が示されたところである。
 貴職におかれては、上記のエイズ動向委員会の報告に鑑み、利用者の利便性に配慮した、より適切な検査・相談体制の充実のため、地域の実情に対応して、検査・相談の実施時間帯の設定や迅速な検査方法の導入などの工夫を図るようお願いする。

 ※ 迅速検査の実施に際しては、平成16年3月に厚生労働省科学研究費補助金による研究班(HIV  検査体制の構築に関する研究)による「保健所等におけるHIV即日検査のガイドライン」が、既
  に都道府県等、各保健所及びエイズ治療拠点病院に送達しているところであるので参考とされたい。

 併せて、エイズ治療拠点病院における説明と同意(インフォームド・コンセント)に基づくHIV抗体検査事業事業の実施に際しての関係者の留意事項として、「迅速な検査方法を導入するなど、利用者の利便性に配慮すること」を追加することとし、別紙のとおり新たに「エイズ治療拠点病院におけるHIV抗体検査の実施について」を定め、実施することとしたのでご承知おきいただくとともに、貴管内エイズ治療拠点病院に対する周知方よろしくお願いする。
 なお、本通知は本年10月29日より適用し、平成14年3月27日健疾発第0327002号厚生省健康局疾病対策課長通知「エイズ治療拠点病院におけるHIV抗体検査の実施について」は廃止する。



 別 紙

エイズ治療拠点病院におけるHIV抗体検査等事業実施要綱

 

1.事業の目的
この事業は、HIV治療の飛躍的向上により早期発見・早期治療が期待でき、かつ、
HIV感染者等が増加傾向にあるにも関わらず、保健所における個別カウンセリングや抗体検査の実績は減少傾向にあることから、説明と同意(インフォームド・コンセント)に基づく個別カウンセリング及びHIV抗体検査事業をエイズ治療拠点病院においても実施可能とすることにより、検査機会の拡大を図るとともにHIV感染者等の早期発見・早期治療、ひいてはエイズのまん延の防止を目的とする。

2.事業の実施主体
事業の実施主体は、都道府県とする。

3.事業の内容
(1)エイズ治療拠点病院において、説明と同意(インフォームド・コンセント)に基づく個別カウンセリング及びHIV抗体検査を希望する者に対し、有料の抗体検査を実施する。
(2)検査法については、平成11年3月3日付け健医疾発第17号当職通知「後天性免疫不全症候群の発生動向の把握のための診断基準について」の別添「サーベイランスのためのHIV感染症/診断基準」におけるHIV感染症の診断による抗体スクリーニング検査法とする。

4.関係者の留意事項
(1)事業の実施に当たって、被検者のプライバシーの保護に十分配慮するよう、医療機関を十分指導するとともに、抗体検査陽性者については、必要なカウンセリングの実施や医療機関への受診勧奨等適切なフォローアップに努めること。
(2)事業の実施に当たっては、地域医師会をはじめ、関係機関、関係者等との連携を密にし、事業の円滑な実施に努めること。
(3)事業の実施に当たっては、迅速な検査方法を導入するなど、利用者の利便性に配慮すること。

5.経費の負担
(1)都道府県がこの実施要綱に基づき実施する事業に要する経費については、厚生労働大臣が別に定める「保健事業費等国庫負担(補助)金交付要綱」中の「特定感染症検査等事業 HIV抗体検査及びエイズに関する相談事業」により、予算の範囲内で国庫補助を行うものとする。
(2)上記補助を行う際の基準となる額は、1件につき4,500円を想定しているが、その内訳は、医科診療報酬点数表を基に、「初診料2,500円」、「HIV−1抗体価検査1,800円」、「免疫学的検査判断料1,330円」、「再診料700円」、「被検者負担金1,830円」として積算したものである。

6.その他
当該事業における抗体検査については、エイズ治療拠点病院の選定及び指導を行って
いる都道府県が事業の実施主体となることから、都道府県知事が設置者となっているエイズ治療拠点病院以外の医療機関が当該抗体検査を実施する場合には、貴職からの委託事業になると思われるが、その場合の委託契約及び抗体検査料の請求の様式については、任意に作成して差し支えないこと。