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第7版巻頭言

このたびHIV 母子感染予防対策マニュアルが、前回の第6 版から3 年の月日を経て改訂・発刊の運びとなりました。ここ数年のHIV 感染に関わる医学の進歩は著しく、より効果的な抗HIV 薬が開発されたことなどから、妊娠中の抗HIV 薬投与をはじめとする母子感染予防対策にも若干の修正が行われており、HIV 母子感染予防対策マニュアルもこれに遅れることなく最新の対応へと変更し、ここに「HIV 母子感染予防対策マニュアル第7 版」として発刊しましたので、皆様にお届け致します。

「HIV 母子感染予防対策マニュアル」の初版は、HIV 母子感染予防対策の骨子が固まり、この対策を完遂すればHIV 母子感染は回避可能であることが示された時期、平成12 年3月に当時の厚生科学研究木原班「HIV 感染症の疫学研究班~母子感染に関する研究グループ」分担研究者の国立名古屋病院(現独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)産婦人科戸谷良造医長(現医療法人和合病院)、防衛医科大学校喜多恒和産婦人科講師(現奈良県立病院産婦人科部長)を中心に作成されました。

当時は日本国内で発生するHIV 感染はとても少数で、ましてHIV 感染妊婦は年間数十例と極めて少ないため、HIV 感染妊娠の妊娠・分娩および新生児管理の経験を有する施設は、全国HIV/AIDS 診療ブロック拠点病院を中心に数える程しかありませんでした。全国の産婦人科施設が、HIV 感染妊婦の診療経験がないために妊婦のHIV 検査や診療を躊躇し、あるいは妊娠中にHIV 感染の診断がつかず、あるいは母子感染予防対策を講じないまま出生児へと感染をきたすような残念なことが起こらないようにとの思いから、当時の厚生科学研究の分担研究班班長・戸谷良造先生の発案により、同分担研究班で「HIV 母子感染予防対策マニュアル」の作成に着手しました。その目的は、上記のような状況を改善し、数多くの産婦人科施設で妊産婦が不安や躊躇なくHIV 感染妊婦の診療が受けられるようになることでした。

今や日本全国ほとんどの産婦人科診療施設で、ほとんどの妊婦さんが妊娠初期検査の一環としてHIV 検査を受検される時代になっています。また妊娠初期に診断されることで、その後の治療により母子感染はほぼ100%回避可能ともなっています。この進歩には、医学や社会の進歩に合わせて途切れることなく改訂を続けてきた本マニュアルが大きな助けになっていたと確信しています。今後も、研究班としても本マニュアルを中心にさらに情報発信・啓発活動を発展していく所存ですので、臨床現場その他で幅広くご活用いただけましたら幸甚です。

本マニュアルは、今後ともHIV 診療の進歩と時代のニーズに即して改訂を加えて行く予定です。お気づきの点などございましたらぜひお知らせいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

最後に、マニュアル第7 版改訂に際し、ご指導賜りましたHIV 母子感染研究班歴代リーダーの戸谷良造先生、喜多恒和先生、稲葉憲之先生、和田裕一先生に心より御礼申し上げます。有難うございました。

平成26年3月1日

 
平成25年度厚生労働科学研究補助金エイズ対策事業
HIV 母子感染の疫学調査と予防対策および女性・小児感染者支援に関する研究班
研究代表者:国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター 塚原 優己

 

当ガイドラインはPDFファイルとして収録されています。
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※本ガイドラインは、厚生労働科学研究費補助金を得て行った研究成果としてとりまとめられたものである。
また、本ガイドラインの内容については、研究班の総意を反映したものであり、厚生労働省の見解や政策を示すものではない。


「HIV 母子感染予防対策マニュアル(平成25年度)」 PDFファイル(10.6MB)
「主な抗HIV薬の添付文書」 PDFファイル(14.1MB)
「院内連携シート」 PDFファイル(176KB)
「妊婦HIVスクリーニング検査(一次検査)で結果が陽性だった方へ」 PDFファイル(1.1MB)
「あなた自身の健康と赤ちゃんの健やかな誕生のために」 PDFファイル(2.0MB)
「女性のためのQ&A 貴女らしく明日を生きるために」(患者向け) PDFファイル(2.7MB)
「女性のためのQ&A 診療・ケアのための基礎知識」(医療者向け) PDFファイル(3.5MB)
この子の明日の健康のために PDFファイル(4.1MB)
保育現場で働く人へ 標準予防薬(スタンダード・プリコーション)のすすめ PDFファイル(8.0MB)