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Q1 エイズってなあに?
Q2 これだけは知っておきましょう。
Q3 日本でエイズは−。
Q4 世界では−。
Q5 感染者が使用した便座や食器を共用したり、握手やキスしたら感染しますか?
Q6 蚊やダニから、HIVに感染しますか?
Q7 HIVに感染している人が、そばで咳やくしゃみをしたら、どうしたらいいですか?
Q8 友達がHIVに感染したのですが、どの様に接すればよいですか。
Q9 HIVの感染者がスポーツチームにいることは、危険ではありませんか?
Q10 HIV感染者がホテルに宿泊した場合、どの様に対応すればよいですか。
Q11 HIV感染者の使用したシーツに血が付いていた場合、どう扱ったらいいですか。
Q12 HIV感染者が出血した場合、どの様に対処したらよいですか。
Q13 エイズの相談はどこで受け付けてもらえますか。
Q14 エイズの検査を受けたいのですが、どこで検査してもらえますか。
Q15 感染した日からどのくらいたって、検査を受けたらいいのですか?
Q16 献血でエイズの検査はしてもらえるのですか。
Q17 友だちは、1回ぐらいのセックスでは感染しないと言いますが、ほんとうでしょうか?
Q18 経口避妊薬ピルを飲んだり、ペッサリーを使っていればHIVに感染しませんか?
Q19 HIV感染者と知らずにセックスをしてしまいました。感染の危険はありますか。
Q20 クラミジアにかかっていると、エイズに感染しやすくなるのは本当ですか。
Q21 セックスの時、コンドームはいつ着けると効果的ですか。
Q22 ペッティングで感染の危険はありますか。
Q23 HIV感染者に、心肺蘇生法をした場合、感染することはありますか?
Q24 HIVに感染したあかちゃんが生まれてくることもあるのですか?
Q25 あかちゃんが、感染している母親の母乳を飲むことでうつってしまいますか?
Q26 エイズにかかるとすぐに死んでしまうのですか。
Q27 HIVに感染してから、どのくらいたつと発病するのですか?
Q28 HIVに感染したら、誰でもエイズを発病するのですか?
Q29 エイズのワクチンはないのですか?
Q30 HIV感染者・AIDS患者は日本に入国できますか。
Q31 HIV感染者の福祉サービスについて教えて下さい。 
Q32 血液製剤によるHIV感染者、二次、三次感染者に対する救済制度について教えて下さい。 
Q33 HIV感染者の障害年金について教えて下さい。

Q1. エイズってなあに? (後天性免疫不全症候群)

エイズとは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染して起こる病気で、感染すると、身体を病気から守る免疫系が破壊されて、身体の抵抗力が低下し、様々な感染症や悪性腫瘍にかかってしまうものです。

 HIVに感染しても、すぐには症状が現れません(⇒Q27へリンク)。しかし、症状がないにもかかわらず、性行為などによって他人にうつる状態にある期間が長く続きます。この期間を潜伏期間といい、短くて6カ月位から長い場合は15年以上の場合もあります。

 潜伏期間を過ぎると、身体の抵抗力が弱まり様々な病気にかかります。この発病した状態をエイズと言いますが、発病してしまうと完全にエイズを治す治療薬は、まだありません(⇒Q2へリンク)。ある種のがんと同じように重篤な病気です。

 しかし、HIVは感染力が弱く、感染経路も限られていますから、感染予防は確実にできます。HIVは主として血液・精液・膣分泌液によって感染(⇒Q21へリンク)するので、日常の社会生活では性行為以外ではまず感染することはありません。
 性行為におけるコンドームの正しい使用は、エイズや他の性感染症予防にとって有効な手段です。
 心配な方は、エイズの検査(⇒Q14へリンク)を積極的に受けてください。感染の可能性があったときから3ヶ月以降であれば、感染したかどうかの確実な判定ができます。
 
検査は、各都道府県の保健所で匿名、無料で受けられ、また病院でも受けることができます。

 検査結果を知ることは、二次感染防止ばかりでなく、自分自身にとっても、医師の指導を守りながら生活することにより発病を抑えることが可能となるため、非常に重要なことです。現在では、発病を抑えるよい薬も開発されており、世界中で治療薬やワクチンなどの研究が進んでいます。

 


Q2. これだけは知っておきましょう。
感染経路


性的接触

感染者との無防備なセックスは感染の可能性があります。

血液感染

感染者の血液が傷口や粘膜に触れることや、体内に入ると感染の可能性があります。

  • 感染者からの血液・臓器の提供
  • 注射針の共用(麻薬の回し打ちなど)
母子感染

感染している母親から妊娠中・出産時・授乳によって子供に感染することがあります。

  • 子供を望む場合は医師に相談する。
  • 母子感染率を軽減させる方法があります。

・・・感染経路は、上記の3つです。

※だ液、汗・涙などでは感染しません。
 
参考: Q5へリンク Q7へリンク

※ペットや虫を介しては感染しません

 参考: Q6へリンク

 

 


Q3. 日本でエイズは−。

日本におけるエイズ発生動向調査は、昭和59(1984)年から開始され、平成元(1989)年からは「後天性免疫不全症候群の予防に関する法律」(エイズ予防法)に基づいて平成11(1999)年3月31日まで実施されてきました。平成11(1999)年4月1日からは「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)の施行に伴い感染症発生動向調査の一部として整備され現在に至っています。

現在は、毎年5月下旬に前年の発生動向を総括した年報を発表するとともに、エイズ発生動向委員会報告として、3ケ月ごとに発生動向を報告しています。また、国立感染症研究所感染症情報センターでは、週報として、発生動向をとりまとめております。

直近の動向委員会報告及び年報、週報は下記のURLをクリックしてください。

 動向委員会報告
 平成16年エイズ発生動向年報
 iDWR感染症発生動向調査週報


 


Q4. 世界では

■ 2006年末現在の世界のHIV/AIDS流行状況

PDFファイルにて全文をダウンロードできます。
こちらをご覧下さい。

 

 


Q5.  感染者が使用した便座や食器を共用したり、握手やキスをしたら感染しますか?

HIVは、感染者の血液・精液・膣分泌液に大量に含まれています。HIVは、空気中、食べものの中、水の中では生存できません。HIV感染者とおなじプールで泳いでも、同じ皿のなかの食べ物を分けあっても、同じコップで飲んでも感染することはありません。また、HIV感染者が使用した便座や食器を共用しても、握手をしても感染しません。

HIVが、直接、血液のなかにはいってこないかぎり、感染の心配はないのです。HIVが血液のなかにはいってくるような接触は、たとえば、

  1. 無防備な(コンドームなしの)性行為(⇒Q17へリンク)。
  2. 注射針や注射筒の共用(麻薬の回し打ちなど)。
  3. HIVの混入した血液の輸血や、同じくHIVの混入した血液で作られた非加熱の血液製剤を使用した場合などです。

 


Q6.  蚊やダニから、HIVに感染しますか?

HIVは蚊やダニ、その他の人間の血を吸う虫からは感染しません。蚊やダニは人の体から血液を吸うだけで、血液を注入することはできません。蚊やダニがHIVに感染した人の血液を吸ったとしても、その血液を他の誰かに注入することはできないのです。もし、注入することができると仮定しても、蚊やダニが吸う血液の量はきわめて少なく、感染させる量にはほど遠いのです。また、HIVは、猫などのペットや他の動物によってうつされることはありません。猿や猫の免疫不全をおこすウイルスは、HIVに似ていますが、動物の種類によって別々のウイルスなので互いに感染はしません。

 


Q7. HIVに感染している人が、そばで咳やくしゃみをしたら、どうしたらいいですか?

HIVに感染した人が、咳やくしゃみをしたからといって、心配はいりません。
HIVは、カゼやインフルエンザのウイルスのように、咳やくしゃみでうつることはありません。しかしあなたが、もし、カゼやインフルエンザにかかっていて、感染者のそばで咳やくしゃみをすると、その人にうつってしまうかもしれません。HIVのために免疫機能が低下している場合、インフルエンザなどに感染すると、具合が悪くなるだけでなく、さらに体の抵抗力が弱まり、重い病気を併発する可能性があるのです。

 


Q8. 友達がHIVに感染したのですが、どの様に接すればよいですか。

エイズウィルスは非常に感染力が弱く、握手や軽いキス、タオルの共用など日常の生活をおくる上で感染の危険はありません。このため、ごく自然なつきあいで接してあげて下さい。しかし、性的接触がある方であればコンドームを正しく使い感染を予防してください。




Q9. HIVの感染者がスポーツチームにいることは、危険ではありませんか?

スポーツをしていると他の人の汗や血液に直接触れる機会が多くなることから、HIVに感染している人をチームに入れることを嫌う人もいます。しかし、HIVが感染者の汗からみつかったとしても、感染するような量ではないので、他の選手を危険にさらすことはありません。激しいスポーツをする時は、ときには出血を伴うこともありますが、傷や出血の処置を通常通りしていれば問題ありません。

 


Q10. HIV感染者がホテルに宿泊した場合、どの様に対応すればよいですか。

HIVは主に血液・精液・膣分泌液により感染しますので、日常の社会生活では性行為以外で感染することはありません。通常のお客様として、同じように接しても何ら問題ありません。

エイズ患者の宿泊に係る旅館業法第5条の取扱いについて(平成4年9月29日 衛指第197号 指導課長通知




Q11. HIV感染者の使用したシーツに血が付いていた場合、どう扱ったらいいですか。

大量の血液等がついていたときは、塩素系漂白剤を使って消毒しましょう。それ以外の時は普通に洗濯してもかまいません。




Q12. HIV感染者が出血した場合、どの様に対処したらよいですか。

出血の程度によりますが、大量の出血を伴った場合は、傷口はバスタオルなどを使用して止血し、ほかの人が血液に触れないようにして病院へ行きましょう。また、鼻血など少量の出血であれば、ガーゼなどで止血し、傷口があれば絆創膏を貼っておきましょう。血の付いたガーゼなどは丈夫なビニール袋に入れて結んでから捨ててください。




Q13. エイズの相談はどこで受け付けてもらえますか。

エイズに関する相談は、全国の保健所にて可能です。不安や疑問を感じたらお気軽にご相談下さい。
また、エイズ予防財団においても受け付けております。
詳しくはこちらをご覧下さい。

 




Q14. エイズの検査を受けたいのですが、どこで検査してもらえますか。

HIV検査は下記で実施しています。

  1. 保健所
    保健所でのHIV検査は、無料・匿名です。しかし、保健所で検査を行う場合は地域によって検査時間が異なりますので、事前に時間等を確認するとよいでしょう。
    全国保健所の一覧はこちら
    保健所におけるHIV抗体検査の実施について
    (平成3年2月4日 健政計発第9号・健医感発第9号 計画課長・結核・感染症対策室長通知)

  2. エイズ治療拠点病院
    全国に366カ所あるエイズ治療拠点病院でもHIV検査を行っております。この検査は有料です。
    エイズ治療拠点病院の一覧はこちら
    エイズ治療拠点病院におけるHIV抗体検査の実施について
    (平成14年3月27日 健疾発第0327002号 エイズ疾病対策課長通知)

  3. 一般の医療機関
    一般の医療機関も有料でHIVの抗体検査を行っております。

なお、検査結果は1週間から2週間後、検査機関で本人に通知します。




Q15. 感染した日からどのくらいたって、検査を受けたらいいのですか?

検査を受けるタイミング:

  • 感染の有無をはっきり確認したいとき
    感染の可能性のある機会があって3か月以上たってから検査を受けて「陰性」と出た場合は、感染していないと考えられます。

  • 感染のことがどうしても心配になったとき
    感染が非常に心配な場合は、感染の可能性のある機会から3か月以内であっても、検査・相談を受けることで、ひとつの目安をえることができます。ただし、もし陰性と出てもその結果を最終的に確認するためには、感染の機会から3か月以上たってからの再受検が必要となります。

    検査の結果が陽性の場合は、HIVに感染していると考えられます。その場合は気持ちが落ち着いた後に、精密検査を含めて医療機関に行くことをおすすめします。受診することで、今後HIVとどうつきあっていくか具体的な方法をえることが可能になります。


 


Q16. 献血でエイズの検査はしてもらえるのですか。

献血された血液は、患者さんのために安全な輸血が行われるよう、血液型やエイズなどのウイルスの感染の有無など厳しい検査が行われています。

しかし、エイズウイルスは感染初期には、最新の検査によっても感染を発見できないことから、エイズ検査目的の献血は、患者さんにエイズを感染させてしまうかもしれない大変危険な行為となります。もしも、エイズ感染の可能性がある場合には、専門の医療機関または最寄りの保健所に相談してください。

輸血用血液製剤のHIVに対する安全性の確保について
(平成9年5月27日 薬企第51号 企画課長通知)

 




Q17.  友達は、一回ぐらいのセックスでは感染しないと言いますが、本当でしょうか?

たった1回のセックスでも妊娠することがあるように、たった1回の無防備なセックスでも、HIVに感染する可能性はあります。あなたが危険な行動をとっているかぎり、HIVに感染する可能性はいつだってあるのです。1回であろうと、100回であろうと、回数は問題ではありません。要は危険な行動をとるかとらないかにかかっているのです。

 


Q18.  経口避妊薬ピルを飲んだり、ペッサリーを使っていればHIVに感染しませんか?

いいえ。ピルは、性周期に影響を与えるホルモンをコントロールして排卵を抑え、妊娠しないように作られた薬です。ですから、HIVを含むすべての性感染症の感染を防ぐことはできません。

 ペッサリーは、セックスの前に膣の中に入れて子宮口にかぶせ、精子が子宮の中に入るのを防ぐゴム製の避妊具です。ですから、これもHIVやほかの性感染症を防ぐことはできません。ピルもペッサリーも、HIVを含んだ精液や血液と、膣粘膜を遮断することはできないのです。性行為によるHIV感染を防ぐ確実な方法は、現時点ではコンドームを正しく着けることだけです。

 


Q19. HIV感染者と知らずにセックスをしてしまいました。感染の危険はありますか。

感染者とのコンドームのないセックスあるいはコンドームのないオーラルセックスをした場合は感染の可能性があります。接触後概ね6週間〜8週間程度の期間をあけて検査を行うことをおすすめします。




Q20. クラミジアにかかっていると、エイズに感染しやすくなるのは本当ですか。

クラミジアに限らず、梅毒や淋病、性器ヘルペス症などの性感染症にかかると、性器の粘膜が壊れてHIVに感染しやすくなります。このため、性行為ではコンドームを正しく使用することが大切です。コンドームの正しい使用はエイズに限らず、それ以外の性感染症予防にとって有効な手段です。

参考:財団法人性の健康医学財団 http://www.jfshm.org/




Q21. セックスの時、コンドームはいつ着けると効果的ですか。

HIVは膣分泌液やカウパー氏腺液にも存在しています。また、膣内の粘膜は非常に傷つきやすいものです。このため、勃起したらすぐに装着したほうが良いでしょう。




Q22. ペッティングで感染の危険はありますか。

HIVウイルスは精液や膣分泌液にも存在しています。男性性器や女性性器を口や舌で刺激するオーラルセックスも、精液や膣分泌液が直接口に入ることから、男性用コンドームや女性用コンドームを使用した方が安全です。




Q23.  HIV感染者に、心肺蘇生法をした場合、感染することがありますか?

心肺蘇生法(CPR)や、他のマウス・ツー・マウスの救命法を行う場合、相手の唾液と直接触れることになります。唾液のなかにもHIVは発見されますが、感染させるだけの量はありません。しかし、血液のなかにはたくさんのHIVが含まれていますから、人命救助隊員、医療従事者、警察官、消防士などを職業とする人々は、被害者の口の中に出血があるかどうかをみきわめ、必要なら保護マスクをつけます。これはプロとして当然の心得でしょう。

 


Q24.  HIVに感染したあかちゃんが生まれてくることもあるのですか?

胎児は、母親の胎盤から血液をもらって育つため、HIVに感染した母親からは胎盤感染をすることがあります。また、出産時には胎盤が剥がれることや産道が裂けやすいために出血します。その血液によって産道感染することもあります。さらに。生まれた後、母乳によって感染する母乳感染もあります。生まれたばかりのあかちゃんのなかには、HIVに感染していなくても、血液から抗体が検出される場合があります。その抗体は感染している母親の体内で作られ、胎児に移行したものです。感染していない場合は、生後15ヶ月以内に抗体は検出されなくなります。

 


Q25. あかちゃんが感染している母親の母乳を飲むことでうつってしまいますか?

母親のもっているあらゆる抗体は、母乳をとおしてあかちゃんに受け渡されます。母親が血液中にもっているウイルスも同じです。HIVも母乳をとおして感染する可能性があります。また、HIVに感染している母親の母乳を哺乳びんで与えても、あかちゃんにうつる可能性は同じです。ただし、母乳に含まれるHIVの量は、血液や精液に比べると、はるかに少ない量です。

 


Q26. エイズにかかるとすぐに死んでしまうのですか。

HIVに感染しても、ほとんどの人には症状がありません。この症状がない状態はしばらく続きますが、この状態を無症候性キャリアといいます。さらに、免疫が弱くなるといくつかの日和見感染などをおこします。この状態をエイズの発症といいます。

未治療の場合でれば、HIVに感染した約半数の人が10年以内に発症すると言われておりますが、個人差が大きい病気です。また、エイズの発病をおさえる薬や治療法が開発されております。このため、医師の指示に従い、併せて規則正しい生活やバランスのとれた食事、適度な運動などの健康管理に取り組むことで、病気の進行を遅らせながら社会の一員として生活を送ることは可能です。




Q27. HIVに感染してから、どのくらいたつと発病するのですか?

感染した人の健康状態や、その人の免疫システムが、HIVによってどのくらいの速度で破壊されるかで違ってきます。人によっては15年たっても、これといった感染症や合併症がおこらない例もあります。逆に人によっては、感染後1〜2年以内に発症する例もあります。






Q28.  HIVに感染したら、誰でもエイズを発病するのですか?

エイズは比較的新しい病気で、研究期間もまだ15年あまりしかたっていません。HIVは潜伏期間が長いため、HIVに感染した人が実際に、どのくらいの割合で発病するのかというデータも、最終的な結論はまだでていないというのが現状です。ここでしっかり覚えておきたいことは、HIV陽性と告知されても、必ずしも発病するとはかぎらないこと。同時に、まったく症状がでなくても、生涯HIVを体内にもっており、他の人にうつる可能性があるということです。


Q29. エイズのワクチンはないのですか?

現時点では、エイズのワクチンはありません。これはハシカやポリオ(小児麻痺)のように予防接種をすることで、HIVから身を守ることができないということです。そのうえ、HIVは地域がちがったり、年月がたったりすると、表面の構造が変化する性質をもっています。このことが、誰にでも効くワクチンを生産することを非常に困難にしています。研究者たちは、HIVワクチンを開発に日夜取り組んでいますが、有効なワクチンの開発に成功するのには、まだ時間がかかると考えられています。

 


Q30. HIV感染者・AIDS患者は日本に入国できますか。

ロシアや中国など一部の国では、感染していない証明がなければ入国できない国もあります。しかし、日本では、感染しているから、エイズを発病しているからといって入国を拒否されることはありません。

 


Q31. HIV感染者の福祉サービスについて教えて下さい。

わが国では、平成10年4月1日より、HIV感染者がその免疫機能の障害の程度によって身体障害者福祉法上の身体障害者として認定されることになりました。

身体障害者福祉法上のサービスとしては、訪問介護員派遣事業等の在宅サービス事業や福祉ホーム等の利用、更正医療の給付等があげられます。

また身体障害者手帳所持者に対する他の制度として、税の減免等がありますので、詳細については、居住地の区市町村または福祉事務所におたずね下さい。

 


Q32. 血液製剤によるHIV感染者、二次、三次感染者に対する救済制度について教えて下さい。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構が財団法人友愛福祉財団の委託を受けて行っている事業で、血液製剤によるHIV感染者、二次感染者及び三次感染者の方々に対し、健康管理費用等を支給する調査研究事業と健康管理支援事業があります。詳しくは独立行政法人 医薬品医療機器総合機構のホームページ(http://www.pmda.go.jp/)をご参照下さい。



Q33. HIV感染者の障害年金について教えて下さい。

公的年金に加入している方が病気・けがで障害の状態になったときには、障害の程度に応じた障害年金を受けることができます。国民年金からは障害等級1級・2級の障害基礎年金が、厚生年金に加入している方については障害基礎年金に上乗せして1級・2級の障害厚生年金が支給されます。また、障害基礎年金が支給されない場合でも、厚生年金に加入している方が一定の障害の状態に該当する場合は、3級の障害厚生年金または障害手当金が支給されます。

ヒト免疫不全ウイルス感染症とその続発症による疾病及び障害についても、障害認定を行い、障害の程度に応じた障害基礎年金、障害厚生年金が支給されます。

障害認定の対象となるヒト免疫不全ウイルス感染症による障害の範囲について

  1. ヒト免疫不全ウイルス感染症とその続発症による労働及び日常生活上の障害
  2. 副作用等治療の結果として起こる労働及び日常生活上の障害

ヒト免疫不全ウイルス感染症による障害の程度について(例示)

1級= 回復困難なヒト免疫不全ウイルス感染症及びその合併症の結果、生活が室内 に制限されるか日常生活に全面的な介助を要するもの。
2級= エイズの指標疾患や免疫不全に起因する疾患、または症状が発生するか、そ の既往が存在する結果、治療または再発防止療法が必要で、日常生活が著し く制限されるもの。
3級= エイズ指標疾患の有無にかかわらず、口腔カンジタ症等の免疫機能低下に関 連した症状が持続するか繰り返す結果、治療または再発防止療法が必要で、 労働が制限されるもの。

検査所見及び臨床所見について

ヒト免疫不全ウイルス感染症の特性を踏まえ、以下の項目に留意し、障害認定を行 います。

  • 疲労感、倦怠感、不明熱、体重減少、消化器症状の程度、出現頻度、持続時間
  • 日和見感染症、悪性腫瘍の種類、重症度、既往、出現頻度
  • CD4値、ヒト免疫不全ウイルス―RNA定量値、白血球数、ヘモグロビン量、 血小板数の状況
  • 治療の状況(治療薬剤、服薬状況、副作用の状況)

障害年金の受給要件

障害基礎年金・障害厚生年金または障害手当金を受けるためには、次の3つの要件 を満たしていなければなりません。

  1. 障害の原因となった傷病の初診日が、国民年金または厚生年金保険の被保険者期 間中であること。
  2. 障害の程度が一定の基準以上の状態であること。
  3. 初診日の前日までに一定期間の保険料が納付されていること。

障害年金の金額について

障害の程度
支給される年金・手当金の額
障害基礎年金
障害厚生年金・障害手当金
1級障害
1,005,300円+子の加算額 報酬比例の年金額×1.25+配偶者の加給年金額
2級障害
804,200円+子の加算額 報酬比例の年金額+配偶者の加給年金額
3級障害
報酬比例の年金額
障害手当金(一時金として支給)
報酬比例の年金額×2

報酬比例の年金額は、次の式で計算した額となります。

  • 平均標準報酬月額×7.5/1000×被保険者期間の月数(最低300月)×1.031

配偶者の加給年金額および子の加算額は、次のとおりです。

配偶者 231,400円
子2人まで(1人につき) 231,400円
子3人目から(1人につき) 77,100円

 

※加給年金額・加算額の対象者
加給年金額・加算額は、年金を受けられるようになったときに、その人に生計を 維持されている65歳未満の配偶者、18歳到達年度の末日までの間にある子また は20歳未満で1・2級の障害がある子について支給されます。

◎詳細については、お近くの社会保険事務所にお尋ね下さい。