世界エイズデー(12月1日)啓発キャンペーン

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令和2年度 世界エイズデーポスターコンクール審査結果

最優秀賞(各部門)

  • 小学生・中学生の部
  • 五十右 帆花さん
    小学生・中学生の部
  • 高校生の部
  • 酒井 奈々さん
    高校生の部
  • 一般の部
  • 山内 雅希さん
    一般の部

※一般の部 山内雅希さんの作品が令和2年度世界エイズデーキャンペーンポスターに選ばれました。

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令和2年度世界エイズデーポスターコンクール講評

審査員長 中島 邦信
 本年度の世界エイズデーポスターコンクールの応募は小学生・中学生の部83点、高校生の部154点、一般の部110点の計347点でした。9月24日にポスターコンクールの第一次審査が今年はオンラインで行われ、それらの中から小学生・中学生の部21点、高校生の部25点、一般の部25点が選ばれました。10月5日に第二次審査会が開催され、部門ごとに最優秀賞1点、優秀賞2点、佳作3点が選ばれ、最後に最優秀賞作品の中から世界エイズデーキャンペーンポスターに使用する作品の選考が行われました。
 今年は新型コロナの影響で二次審査会でも遠方の審査員がオンライン参加となり、初めての試みで不安もありましたが、事務局の頑張りで無事審査を終えることができました。
 以下に選評を記します。

中学生の部

〈小学生・中学生の部〉

 高橋こころさんの「女子二人・『HIVって何だろう?』」、玉那覇麻侑さんの「黒板に『みんなで理解しようHIV』」、津嶋莉音さんの「女子生徒・ノートに『予防するには』」が高得票を得て一歩リード、小山愛生さんの「レインボーカラーの手にレッドリボンとコンドーム」、大石理結さんの「ウサギさんが『エイズってなに?』」、五十右帆花さんの「『本当のエイズ・HIVを知ってる!?』」等5作品がそれに続きました。大石理結さんの作品についてはイラストに天性の伸びやかさ、明るさがあり、メッセージも決まっていると、熱心に押す審査員が複数いました。また、津嶋莉音さんの作品にはノートに書かれた内容が的確であり、「家族で話しました」という文章からは本気度が伝わってくると共感する意見が相次ぎました。最後に8作品について再投票をしたところ、五十右帆花さんの作品がデザイン、コピー共にまとまりが良く、本年度のキャンペーンテーマに沿ったメッセージ性も豊かであると過半数の支持を得て、最優秀賞に選ばれました。優秀賞には大石理結さんと津嶋莉音さんの作品、佳作にはイラストが美しく文字も読みやすい高橋こころさんの作品、素直で好感度の高い玉那覇麻侑さんの作品、色使いの美しい小山愛生さんの作品がそれぞれ選ばれました。

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高校生の部

〈高校生の部〉

 酒井奈々さんの「白地にレッドリボン形のメッセージ」が満票を得てリード、手塚こと望さんの「コンドームのパッケージとキャラクター」がこれに続きました。やや遅れて織田結花さんの「LINEで『HIV検査に行かない??』」、浦尋風さんの「『正しい理解は正しい情報から』」、能瀬千晴さんの「『予防すれば誰でも防げる』」、延與藍圭さんの「スマホとハート・『HIV検査へ』」が前を追う展開となりました。酒井奈々さんの作品についてはデザイン的に美しく洗練されていて、クオリティーが高いという評価の一方で、レッドリボンを形作っているメッセージが小さくて読みづらいという懸念が示され、手塚こと望さんの作品はコンドームの中に何かが閉じ込められているようでインパクトが強いという意見と、それが何なのか分かりにくいという感想が同時に出されました。最優秀賞はやはりこの2作品のうちからということで決を採ったところ、酒井奈々さんの作品が僅かに上回り最優秀賞に決まりました。手塚こと望さんの作品は優秀賞となりました。また、後続グループの中から、HIV検査とスマホを結び付けてアクションを促す延與藍圭さんの作品が、同じく優秀賞に選ばれました。佳作にはLINEのメッセージという今日性を生かした織田結花さんの作品と、「STOP HIV」にドミノ倒しを使った着想の巧みな能瀬千晴さんの作品、更に分かりやすいロジックで正しい情報の入手を促す浦尋風さんの作品がそれぞれ入選しました。

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一般の部

〈一般の部〉

 吉池奈央さんの「AIDSのキャラクター・『コントロールできる病気です。』」と竹川怜奈さんの「5つの吹き出し・『AIDS/HIVのこと、知ってよかった。』」が得票数でリード、山内雅希さんの「『HIV≠AIDS -知ってる!? HIVとエイズの違い-』」と長谷川舞さんの「『あなたと行きたいHIV検診』」がそれに続きました。吉池奈央さんの作品はアイデアもビジュアルも傑出しており、淡い色使いも含めてすべてがとても新鮮です。ただ審査員の中から従来エイズを怖いもの、不気味なものとして扱うのは避けてきたが、これはモンスターに見えないかとの懸念が出され、その点に留意する必要のあることが認識されました。逆に議論の中で評価が高まったのは山内雅希さんの作品で、本年度のテーマ「知ってる!? HIVとエイズの違い」が不等記号で明快に示され、デザイン的にもすっきりと処理されています。そして何よりもメッセージが絞り込まれているゆえにインパクトが強いという、ポスターの王道を行っている感があります。結局山内雅希さんの作品が最優秀賞に選ばれました。吉池奈央さんの作品と並んで優秀賞を得たのは竹川怜奈さんの作品で、「知ってよかった」というコピーが「知ろう」「勉強しよう」といったところから更に踏み込んでいて、見る人に「お得感」ゆえの興味を抱かせます。佳作には温かく柔らかなビジュアルとシンプルなメッセージで好感度の高い長谷川舞さんの作品、さらに石垣渚さんの「コンドーム型の傘の下に二人」がコンドームを傘に見立てたユニークさで、また諏訪間絵梨さんの「赤地に白で『HIV検査は、無料・匿名で受けられます。』」が、赤地に白文字だけというインパクトの強さで選ばれました。

〈キャンペーンポスター作品の選考〉

 3部門の最優秀賞作品を掲示して投票したところ、一般の部の山内雅希さんの作品「『HIV≠AIDS -知ってる!? HIVとエイズの違い-』」が5票中4票を得てポスター作品に選ばれました。決まってから見ればこの作品はいわゆる「コロンブスの卵」のような、シンプルで直截的な方法を採用したに過ぎないのですが、ポスターというジャンルではそれがまた大切なことだと実感しています。
 なお、所定の文字情報を入れる際は、従来同様周囲に余白を作って入れることとし、その対応を事務局に検討してもらうことになりました。

趣旨

令和2年度世界エイズデーのポスターのデザインを、全国の小学校・中学校、高等学校に在学する児童・生徒及び一般を対象に募集する。

主催

公益財団法人エイズ予防財団

募集区分

(1)小学生・中学生の部 (2)高校生の部 (3)一般の部

募集期間

令和2年5月19日(火)~9月4日(金)

募集内容

募集する作品は、一人ひとりがHIV感染予防に取り組むことを訴えるもの、HIV陽性者・エイズ患者への理解と支援を呼びかけるもの、HIV検査の受検を呼びかけるものとする。

応募点数

(1)小学生・中学生の部  83点
(2)高校生の部     154点
(3)一般の部      110点    合計 347点
  • 審査基準
    エイズ予防財団ポスターコンクール審査会において、HIV/エイズに関する正しい理解、HIV感染予防、HIV検査の周知、HIV陽性者・エイズ患者への理解と支援、多様性の尊重等の視点から、応募作品のキャッチコピーやメッセージ等の正確性、表現の適切さ、ポスターとしての完成度・デザイン性・メッセージ性・インパクト・期待できる効果等について審査を行います。
  • 審査会
    ■第一次審査 令和2年9月24日(木)
    ■第二次審査 令和2年10月5日(月)

入賞作品

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入賞者

小学生・中学生の部

  • 最優秀賞五十右 帆花 さん
  • 焼津市立大井川中学校 3年生
  • 優秀賞大石  理結 さん
  • 焼津市立大井川中学校 1年生
  • 優秀賞津嶋  莉音 さん
  • 盛岡市立本宮小学校  5年生
  • 佳作高橋 こころ さん
  • 豊橋市立豊岡中学校  1年生
  • 佳作玉那覇 麻侑 さん
  • 西原町立西原東中学校 3年生
  • 佳作小山  愛生 さん
  • 奥州市立東水沢中学校 3年生

高校生の部

  • 最優秀賞酒井  奈々 さん
  • 和歌山市立和歌山高等学校 3年生
  • 優秀賞延與  藍圭 さん
  • 和歌山市立和歌山高等学校 3年生
  • 優秀賞手塚 こと望 さん
  • 山梨県立笛吹高等学校   3年生
  • 佳作浦   尋風 さん
  • 和歌山市立和歌山高等学校 3年生
  • 佳作能瀬  千晴 さん
  • 和歌山市立和歌山高等学校 3年生
  • 佳作織田  結花 さん
  • 米子松蔭高等学校     3年生

一般の部

  • 最優秀賞山内  雅希 さん
  • 麻生情報ビジネス専門学校 北九州校
  • 優秀賞吉池  奈央 さん
  • 津田塾大学
  • 優秀賞竹川  怜奈 さん
  • 北海道立旭川高等技術専門学院
  • 佳作諏訪間 絵梨 さん
  • 日本アニメ・マンガ専門学校
  • 佳作石垣   渚 さん
  • 静岡デザイン専門学校
  • 佳作長谷川  舞 さん
  • 静岡デザイン専門学校

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エイズ予防財団ポスターコンクール審査会 審査員(敬称略 五十音順)

  • 審査員長中島 邦信
  • 前職 公益社団法人ACジャパン常務理事
  • 審査員何  英二
  • 前職 株式会社電通クリエイティブ局
    クリエイティブディレクター
  • 審査員小林 沙織
  • 文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課
    学校保健対策専門官
  • 審査員都丸 雅明
  • AAA運営事務局事務局長
  • 審査員中山 美恵
  • 厚生労働省健康局結核感染症課エイズ対策推進室
    室長補佐
  • 審査員灰  来人
  • グラフィックデザイナー
    認定NPO法人魅惑的倶楽部・福岡コミュニティーセンターHACO職員
    notAlone Fukuoka HIV陽性者交流会代表

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