健疾発第32号
平成13年4月24日
各 |
都道府県 |
衛生主管部(局)長 殿 |
政令市 |
特別区 |
厚生労働省健康局疾病対策課長
保健所におけるHCV抗体検査の実施に係る
エイズ対策促進事業費の活用について
HIVに係る検査については、平成12年3月31日付健医発第649号厚生省保健医療局長通知「エイズ対策促進事業について」等により円滑な実施が図られるようお願いしているところであるが、HIVに感染した者がC型肝炎ウイルス(以下「HCV」という。)に感染した場合、HCVによる症状が増悪する可能性が高いという事情に鑑み、今般、保健所におけるHCV抗体検査の実施を下記の通り図ることとしたので通知する。
記
- 事業の内容
HIV抗体検査とHCV抗体検査を併用して実施する。その費用については、「エイズ対策促進事業」として、予算の範囲内で国庫補助を行う。なお、HCV単独の抗体検査は、本事業の対象とはならない。
- 事業の実施期間
事業実施期間は本通知日から平成13年10月末日までとする。
- 検査実績の報告
事業実施期間終了後、各地方自治体はHCV抗体検査件数を疾病対策課に報告(様式は別紙)するものとする。なお、HIV抗体検査件数の報告については、従来どおり平成4年5月28日付厚生省健康政策局計画課長・厚生省健康政策局指導課長・厚生省保健医療局疾病対策課結核・感染症室長通知「エイズ対策の推進について(通知)」別紙様式によるものとする。
- 検査実施にあたっての注意事項
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(1) |
HCV抗体の検査は、第2世代または第3世代のHCV抗体検査によるものとする。 |
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(2) |
(1)の検査による結果については、HCV抗体陽性例のうち過去に感染して治癒した者など、現在のHCV感染状況を反映していない例が6~7割認められるので、このHCV抗体検査による陽性者に対しては肝臓専門の医療機関を受診の上適切な指導を受けるよう助言すること。 |
- その他
保健所に対してHCV抗体検査に係る設備整備事業は実施しないので、検査機器等が十分に整備されていない場合は地方衛生研究所・検査機関等への検査委託等にて対応するものとする。
(参考)
- 第2世代HCV抗体
コア抗体、C100-3抗体等の一部からできたタンパクC33cに対する抗体を測定する検査で、現在、日本でHCV感染の診断のために一般的に使用されている検査。
(検出感度、検出率が高い)
- 第3世代HCV抗体
第2世代HCV抗体に、HCVの遺伝子の一部からできたタンパクに対する抗体をさらに追加した検査。
(別紙)
HCV抗体検査実施状況
期間
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採血状況
(保健所)
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検 査 状 況
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保健所
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地方衛生研究所
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第2世代
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第3世代
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第2世代
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第3世代
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第2世代
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第3世代
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4月
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5月
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6月
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7月
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8月
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9月
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10月
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合計
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