1 HIV検査実施に対する基本的な考え方
HIV抗体検査の実施に当たっては、人権保護の観点から、本人の同意を得て検査を行うこと。
また、検査結果の取扱いについてはプライバシーの保護に十分配慮すること。
2 医療機関におけるHIV検査実施について
患者に対する検査実施に当たっては以下の点に十分配慮すること。
(1) |
患者本人の同意を得ること。
観血的処置を行う場合において医療機関内感染防止を主たる目的としてHIV検査を実施する場合にも、患者の同意が必要であること。
患者本人が意識不明である等により同意がとれない状況においては、医師の判断によってHIV検査を実施することも認められる。小児患者に対してHIV検査を実施する場合には、保護者の同意を得て行う。
なお、HIV検査の実施に当たって患者の同意が得られない場合には、HIVに感染している可能性があることを前提として対応する。 |
(2)
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検査前及び検査後の保健指導あるいはカウンセリングがなされること。
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(3)
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結果についてプライバシーが守られること。
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(4)
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HIVに感染していることが判明した患者・感染者に対して、検査を実施した医療機関において適切な医療が提供されること。やむを得ず検査を実施した医療機関において対処できない場合には、他の適切な医療機関へ確実に紹介すること。
なお、各都道府県においては、エイズ治療体制の整備に努めること。
妊婦に対してHIV検査を実施する場合には、検査前後のカウンセリングが特に重要となる。
また、検査結果についてはプライバシー保護の観点から母子建康手帳に記載しないこと。
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3 医療従事者に対する検査実施について
医療従事者のHIV検査の実施に当たっては、あくまでも本人の同意のもとに任意で行い、結果についてのプライバシーの保護に十分配慮すること。
4 就学時、就職時のHIV検査の実施について
HIVは日常生活においては感染しないことから、就学時、就職時のHIV検査は実施しないこと。
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