(ア)
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事前に生・部検検体の臨床診断及び感染性疾患の有無を明確に把握しておくことは重要である。
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(イ)
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作業中は注射針、メス等による負傷事故に最大限の注意を払う。1人がメスやはさみを動かしている時に他の人は絶対同時に、同じ部位の作業をしてはならない(負傷の原因となる)。作業中に、替刃等の刃を替えることをしてはならない。前もって必要数を用意する。手、指、その他を負傷した時には、直ちに次亜塩素酸ナトリウム等の薬液を用いて十分に洗う。
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(ウ)
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作業中に、血液、体液、臓器切開による飛沫、エアロゾルの発生を防ぐ。鋸は手動のものを用いるのを原則とするが、電動鋸(ストライカー)を使用せざるを得ない時は補助者に濡れタオルで覆ってもらうか、大きなビニール袋で覆いながら使用する。
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(エ)
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遺体の修復にはテープなどを多用し、針を用いた縫合は最小限にとどめる。
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(オ)
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事故発生の際には責任者(感染予防対策委員会等〉に直ちに報告する。
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(カ)
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着衣、防具について
皮膚露出部を完全に被覆し、防水性、作業性が損なわれないこと、廃棄もしくは消毒が可能であることを必要とする。そのためには、使い捨ての物が望ましいが、再度使用する際には使用後直ちに消毒が必要となる。
ア.
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手術用のグローブを二重にし、滑り止めのためにはその上に綿の薄いグローブをつけると滑らずに作業しやすい(簡易ビニール手袋は不可)。
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イ.
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眼の保護にはゴーグル(曇り防止のものもある)をつける。眼鏡使用者は、作業終了後眼鏡の消毒を行う。
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ウ.
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下着の上には、ズボンのほか長袖ガウン(防水性でない時はビニール性アームカバー、常に清潔なものを用いる)をつける。
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エ.
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ウの術着の上に防水エプロン(長靴の半分以上が隠れる)をつける。
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オ.
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マスク(鼻、口を十分に覆いうる大きさのもの)をつける。
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カ.
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帽子をかぶる。
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キ.
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長靴をはく。下駄を使用してはならない。
作業終了時は、使い捨てにするものと、しないものを別々の防水袋に入れて、オートクレーブで減菌するか、薬液で消毒した後、廃棄、又は洗濯をする。長靴は表面、靴底は薬液で消毒する。なお、薬液につけたものはオートクレーブで減菌する必要はない。
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(キ)
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防護着衣を着けた執刀者と介助者および遺体や臓器に直接触れない補助者(検体取扱い者、写真撮影者、看護婦等)以外は解剖室に入るべきではない。作業に当たる者以外(臨床医等)は最小限の人数にとどめ、着衣は執刀者に準じたものを用いる。
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(ク)
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作業区域は、解剖台の周辺のごく限られた範囲にとどめ、むやみに室内全域に汚れたものを置いたり、汚れた手で周囲を触らないようにする。
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(ケ)
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使用注射針は、廃棄用容器に入れるか、薬液ビンに入れる。
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(コ)
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汚染例の解剖にあたっては、血液、体液等全臓器が汚染源となりうることを忘れてはならない。培養や他の検査の目的のため血液等の液状検体や採取臓器を解剖室から持ち出す時には栓(蓋)付き容器に入れ、その外側を消毒したのち運搬用箱等に入れる。これらを実験室や検査室に持ち込んだ際には、必ず安全キャビネット内で作業を行う。廃棄する体液や血液はそのまま流さずに、エタノールや次亜塩素酸ナトリウム液あるいはホルマリン等の入った容器にとり、一定時間後水で希釈して流す。
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(サ)
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全臓器は、採取後直ちにホルマリン液等の固定液に漬け、ホルマリンが充分浸透するよう1~2時間以上固定し、しかる後に切り出し等の作業を行う。
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(シ)
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グローブ、ガウンをとった後、手を十分に洗う。
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