責任者用チェックリスト (AZT/3TC/NFV

1.MMWR 47(May 15):1~34,1998. を読みましたか?

2.可能な限り早期にHIV抗体, HB-s抗原のチェックをしてください。
  同時に血清を1ml保管してください。
  以後は、HIV抗体について、1カ月後、3カ月後、6カ月後に検査してください。

3.標準的な薬剤の服用方法は以下の通りです。
   ・ AZT(レトロビル)    600mg, 3X, 毎食後
   ・ 3TC(エピビル)     300mg, 2X, 朝・夕食後
   ・ nelfinavir(ビラセプト) 2250mg, 3X, 毎食後

 針刺し後の有効な予防のためには第1回目の服用が最も大事と考えられます。したがって、第1回目には必ず3剤を服用させてください。また、できるだけ速やかに第1回目(少なくとも1~2時間以内)を服用させてください。服用する場合の投与期間は、1カ月です。投与量や服用方法については、以下のような変更も可能です。

(1)AZT: 消化器症状の強い場合には、400mg, 2X, 朝・夕食後への変更でも効果は期待できます。
(2) 3TC: 半年以上3TCの投与された慢性B型肝炎患者において中止後に肝炎の悪化した報告があります。
1カ月以内の短期服用後における肝炎悪化の報告はありませんが注意は必要です。むしろ感染リスクの低いと考えられる場合には、B型肝炎の人に対しては3TCは服用させないよう勧告してください。
(3) nelfinavir:
(1) 下痢の副作用(約70%)があります。個人差もありますが、ひどい場合には、ロペミン等で対応してください。
(2) 食後に服用してください。
(3) 服用開始後10日目に全身に発疹の出ることがあります(約20%)。継続服用は可能ですが、この場合には、専門医に相談してください。

4.対象者が女性の場合妊娠に注意してください。
妊婦に投与した場合の安全性、特に妊娠初期での胎児への安全性は確認されていません。従って、妊婦が服用を決意するには十分な自己決定が不可欠です。
また、対象者が妊娠していなかった場合には、予防薬を服用する対象者に対しては少なくとも4週間は避妊するよう勧告してください。