エイズの流行開始から40周年（2021年6月5日）に先立ち、国連合同エイズ計画（UNAIDS）が3日付で報告書『GLOBAL COMMITMENTS, LOCAL ACTION（世界の対策　それぞれの活動）』を発表しました。5日後に開幕したエイズに関する国連総会ハイレベル会合では、報告書の内容を承認するかたちの政治宣言が初日の8日に採択されています。
　報告書は2020年を目標年とした90-90-90ターゲット（高速対応目標）について、大きな成果を上げたものの目標達成には至らなかったと総括しました。また、政治宣言の骨格をなすUNAIDSの新ターゲット（2025年ターゲット）を紹介し、2030年の（公衆衛生上の脅威としての）エイズ終結という国際共通目標への達成軌道に戻すことを各国に呼びかけています。
　エイズとコロナの世界的流行が同時進行する事態にも言及し、2つのパンデミック対策のシナジー効果（相乗効果）を高めることの重要性も強調しています。
　報告書は52ページありますが、地域別報告（REGIONAL PROFILES）を除く、39ページまでを日本語に訳しました。